
ニュージーランド不動産市場は、時に意外な要素によって大きく活気付くことがあります。今回は、世界最高峰の「ヨットレース」でのNZチームの優勝が不動産に与える影響を見ていきましょう。
ヨットレースの結果でオークランドの建築計画が加速!?
5月、「ルイヴィトン・アメリカンズカップ」というヨットクラブの対抗レースが英国領バミューダにて開催され、なんとニュージーランドチームが優勝しました!

不動産関連のニュースではなく、ヨットレースの話題から始まったことに皆さん驚かれると思いますが、この国際的ヨットレースは、ニュージーランドに多大なる経済効果をもたらすのです。
ニュージーランドチームが優勝した1995年の大会、また1999〜2000年にオークランドで開催された大会後、ニュージーランド経済は大きく成長しました。
そして今回優勝したことで、2021年のオークランドにて「ルイヴィトン・アメリカンズカップ」が開催されることが決定しました。
前回ニュージーランドで開催された「ルイヴィトン・アメリカンズカップ」では、現在のヴァイアダクト方面に各国の基地が設けられました。
日本チームも参加していたので、当時日の丸の旗を持って応援していたことを思い出します。
各国の基地が設けられた場所は、現在レストランやアパートメントが建設され、当時とは異なる景色となっています。
2021年に向けて、「ルイヴィトン・アメリカンズカップ」をどのように迎えるのか、オークランド市役所及びニュージーランド国家は既に動き出しています。
この話題はニュースでも持ち上がり、討論まで始まっているのです。
ある開発会社は、ホテル用のアパートメント建設を計画していましたが、ルイヴィトン・アメリカンズカップ優勝のニュースを聞いて、開発計画にさらにエンジンがかかりました。
世界中から人々が訪れるため、宿泊施設が足りないことも予測されます。観光都市オークランドに、今大きな期待がかかっているのです。
過去2回の記事で、10年~20年前のオークランドの様子をお話させていただきましたが、移民の受け入れに積極的なことに加え、不動産投資にもチャンス到来ということで、2021年に向けて不動産業界も大きな期待を寄せています。
ウォーターフロントの開発は、ラグビーワールドカップと共に議題に上がっています。
高層商業用居住用アパートメント建設が計画され、ホテルを併用したビル建設も計画されています。
開発会社にとっては、今回のアメリカンズカップ優勝で、計画実行へと背中を押された形になったのです。
高速道路「SH20号線」がついに開通
オークランド国際空港の南方面から西へ直接移動できる西南線高速道路が、7月第一週目の週末、めでたく開通しました。先日は市民への特別解放ということで、トンネル内を歩いて渡ることができました。
このトンネル工事には日本企業も参加しています。ハーバーブリッジ建設と同様、日本の技術が貢献したということで、著者としても非常に誇らしく感じます。
この計画が出て10年以上、目に見える工事が開始して6年は経っているでしょうか?
スパゲティージャンクションと言われる高速道路が交差し、南から西へ直通、更に、北へと進める活気的なルートとなっています。
オークランド南やワイカト地方の畑で取れる野菜を、2時間内に西方面に配達できるようになりました。バスを改装してクッキーを販売する若手実業家たちは、スムーズな移動が可能となりとても喜んでいます。
以前は空港から西方面に行く場合、高速道路を利用する場合は、いったん街中に下りて住宅街を走ってから、再度北線へ走り、西へと向かう必要がありました。それが今度からは、空港から直接高速道路に入れるようになったのです。
[図表1]以前までの空港から西方面へのルート(緑色の線が高速道路)

[図表2]空港から西方面への新しいルート(緑色の線が高速道路)

高速道路新ルート開通、そして電車駅のルート拡大によって、ますますオークランドの交通の便は良くなりました。
ただ、人口増加と共に通勤通学の朝・夕方の混雑・渋滞の問題も持ち上がっています。新ルート開通によって、移動ルートの分散や電車の本数増量など、より移動がしやすい都市へ成長することを、著者も一市民として期待しています。
人が向かう先には商業施設も増加します。また車での移動によって、郊外型商業施設も拡張。
セントラル地区の小売業の進化、有名デパートの進出にも期待がかかり、まだまだオークランドは成長していくことでしょう。これからも目が離せません。
Author Profile

- Goo Property NZ Ltd. 代表取締役社長
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元ツアーコンダクター。世界を周る中で、オセアニアのニュージーランドとオーストラリアを添乗したことがきっかけで、NZオークランドに移住を決意。淡路阪神大震災を経験したこともあり、1996年にオークランドへ移住実行。
「住居さえあれば暮らしは成り立つ」とワンルームマンションを購入したことがきっかけで不動産業界に参入。
20年間所属していた現地大手不動産仲介会社Harcourts(ハーコウツ)から、2018年創業の新しい不動産仲介会社Arizto(アリスト)Ltdに移籍。デジタル化社会・SNS時代に適合した独自システムを活用しながら、新時代の不動産コンサルタント業務に従事。精力的に活動している。
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